高血圧

高血圧とは

心臓はポンプのようなもので、。そのため常に血管というパイプラインの壁には圧力がかかっています。これを血圧といい、mmHgという単位で表しています。全身に栄養や酸素を運び、老廃物や二酸化炭素を回収してくる血液を送り出しているのが心臓です。心臓はポンプの役割をしていて、心臓から送り出した血液の血管に加わる圧力を血圧と言います。血圧はmmHgという単位で数値化されます。最近は血圧計は電動式ですが、以前は水銀(化学記号Hg)を細いガラス管に入れて、血管の圧力で水銀を押し上げる力を測定していたので、ガラス管の水銀を1mm押し上げる力が1mmHgとなりました。ぎゅっと収縮して血液を送り出す時の圧力を「収縮期血圧」、拡張して血液を取り込も時の圧力を「拡張期」と言います。
高血圧とは血圧が常に高い状態にあることで、診察室で測った血圧で収縮期血圧(上)が140mmHg以上、拡張期血圧(下)が90mmHg以上のいずれかが続いている状態です。

高血圧の症状

高血圧といっても、よほど血圧が上がっていない限り自覚症状を感じることはありません。健康診断や他の疾患で受診した際に血圧を測って高血圧を指摘され、初めて自覚する方が多いのが実態です。
血圧が高めの人はストレスや体調不良などで血圧が異常に上がってしまった時に、頭痛・めまい・肩こりなどの症状を感じることがあります。
自宅に血圧計を用意して同じ条件で測定しましょう。
朝と晩、それぞれ2回ずつ測定します。
・朝は起床後1時間以内に排尿を済ませ、朝食の前、血圧の薬を飲む前に、座って1~2分安静にしてから測定する。
・夜は寝る前の安静時に計測します。
自分の血圧の状態を把握しておくことが大切です。

高血圧がなぜいけないのか

血管は、ある程度の柔軟性を持って、心臓からくる血液の圧力を受け止め、血液を全身に流れやすくしています。血圧が高い状態が続いていると、血管壁がダメージを受け柔軟性が失われて、動脈硬化を起こします。
動脈硬化を起こした血管は脆く、詰まりやすくなったり、様々な部分で破綻を起こしやすくなります。脳の血管で破綻が起きれば脳出血や脳梗塞、心臓の冠動脈で起きれば心筋梗塞です。いずれも命に係わる重大な疾患ですから、健康診断などで血圧に関する指摘があったらまずは、当院にて診察・検査をすることをお勧めします。

高血圧の診断

血圧は、一日のうちに何度も変化し、一定ということはありません。毎日同じ時間に測ったとしても、その直前の行動が異なれば血圧は異なり、緊張やストレス、怒りなどの精神状態でも変化します。 診察室で測定する血圧は、緊張などから高めに出やすく、血圧の変化も確認できません。家庭に血圧計を用意して、毎日、朝晩2回ずつ測定し、記録をする習慣をつけると、日々の血圧の正確な数値がわかり、より適切に診断・治療ができるようになります。血圧計は脈拍も一緒に表示されるので脈拍にも注目してください。普通、安静時の脈拍は大人では1分間に60回前後です。緊張したり、運動したりすると心臓は体に酸素や栄養をたくさん送ろうとして血液を沢山送りだすので血圧も脈拍も一緒に上がります。血圧を測ったときに脈拍が多くなっているときは安静時ではない血圧ということになります。
家庭での高血圧の基準は収縮期(上)が135mmHg、拡張期(下)が85mmHgです。 ご家庭で使用する血圧計は、医療機関で使うような高価なものである必要はありません。電気店などで一般に市販されています。日常的な血圧の変化を把握することが大切ですから、毎朝、少し余裕を持って起床し、測定の習慣を身に着けるのが良いでしょう。
測定は、朝晩2回ずつ行うのが良いとされています。朝は起床してトイレを済ませ、朝食前に椅子に座って数分安静にした後に、夜は入浴を済ませてから1~2時間安静にし、就寝前のタイミングで計測します。
1回の計測については2度ずつ行い、それぞれの数値か平均の血圧を記録します。計測の際には腕の高さは心臓の高さを一定にできるよう、何か肘置きのようなものがあると良いです。

高血圧の治療〈生活習慣の改善〉

測定値がよほど高い方以外は、まずは生活習慣の改善から始めましょう。血圧を正常値以内に治められるようであれば、薬物治療の必要はありません。生活習慣の改善を行っても効果が得られない場合には、薬物治療を始めます。降圧薬は一度飲み始めると死ぬまで飲まなければいけないと思っていて、「だから飲まない」と意地を張って拒絶する人がいますが、生活習慣などの改善で十分に血圧が下がってくれば止めることができます。高いまま放置すると重篤な合併症が発生するリスクが高くなって危険です。
生活習慣改善のポイントは5つありますので、下記をご確認ください。

① 塩分の摂りすぎに
注意しましょう

日本型の食事は塩分が多めになりがちです。梅干し、漬物、みそ汁、干し魚、醤油などは塩分が多めです。塩分は身体にとって大切なミネラルの一つですが、多く摂り過ぎれば身体に水分を溜め血圧を上げてしまいます。
日本高血圧学会では1日の塩分摂取量を6g以内にするよう推奨しています。たとえば調味料を減塩のものにする、干し魚は湯煮で塩分を抜いて食べる、麺類の汁は残すなどの工夫が大切です。味がもの足りないと思う場合は、うま味や酢を使って塩分の少ないもので満足感が味わえるようにしましょう。

② ストレスを減らしましょう

精神的なストレスや緊張は自律神経に働き、血管を収縮させるため、心拍数が増加し、血圧が上昇します。また、過激な運動や過労などの肉体的なストレスも同様に血圧が上昇します。
仕事や家庭での育児、学業などでついストレスは溜まりがちになります。自分なりの息抜きの方法を見つけてうまく発散させるようにし、規則正しい生活を心がけて疲労をできるだけ回復するような生活習慣が大切です。

③ お酒の飲みすぎに
注意しましょう

お酒は適量ならストレスの解消や食欲の増進の役に立ちますが、毎日飲み過ぎていると、血圧を上げる要因となり、また降圧薬の効果をうまく得ることができない体質になってしまいます。
またお酒のおつまみはついつい塩分の多い味になりがちです。お酒は適量にとどめ(ビールなら350mL缶1本、日本酒なら1合程度)、おつまみも減塩を心がけましょう。

④ 適度な運動をしましょう

運動不足は肥満を招き、代謝も悪くなり血圧が上昇しますので、身体を動かすことは大切です。しかし、過激な運動は身体に乳酸を溜めてしまい、疲労による血圧上昇を招きます。
急に激しい運動をすれば低下した身体能力がついていけず、怪我の心配もあります。運動習慣は持続することが大切です。無理のない程度で適度な有酸素運動を続けていくようにしましょう。
有酸素運動は、ウォーキング、軽いジョギング、ゆったりとしたスイミングなどが有効ですが、中でもウォーキングは特別な施設や用具なども必要なく続けやすくお勧めです。まずは1日30分、週3日ぐらいから始めて、慣れてきたらだんだん時間を増やすと良いでしょう。
歩き方のコツは、親指を意識しながらつま先で蹴り出し、ふくらはぎの筋肉をしっかりと使いながらストライドを大きくとり、かかとで着地するように心がけるとよいでしょう。それだけで、かなりの全身運動になります。その他に健康に良いとされるストレッチなどを毎日しっかりと続けるのも大切です。

⑤ 睡眠を十分にとりましょう

睡眠は身体を休めるためにも大切で、睡眠不足になると自律神経の亢進をもたらしてしまうことで、休むべき時にかえって血圧を上げてしまう結果となります。できる限り入眠の時間、起床の時間を規則正しくし、十分に睡眠を取るようにしましょう。

高血圧の治療〈お薬による治療〉

5つのポイントをおさえた生活習慣の改善を行っても思ったような効果が得られない場合は、薬物治療を行うことになります。 薬は降圧薬を使用することになりますが、以下のように様々なタイプのものがあります。

  • 血管を拡張して血圧を下げる
  • 心臓から送り出される血液量を減らして血圧を下げる
  • 尿をたくさん作り身体から水分を減らして流れる血液の量を減らす
  • 自律神経の亢進を抑制して血圧を下げる
  • 血圧を上げる物質の活動を遮断して血圧を下げる

これらのタイプの薬を患者様の状態に合わせて処方することになります。
また、1種類ではなくいくつかのタイプの薬を組み合わせて処方することもあります。

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